AI IDE「Kiro」についてKiroチームから受け取ったメールの内容を整理してみる

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この記事はこんな人にオススメ
  • AI IDEのKiroに興味のある人
  • Kiroのサブスクリプションプランについて気になっている人
  • Kiroの開発動向が気になる人

どうも、Shinyaです。

先日、AWSチームが開発したAI IDEであるKiroについて以下の記事を書きました。

上記の記事を書いてから一週間ほど経過しましたが、やはりオートパイロットでSpecとVibeを消費しすぎる挙動がかなり評判が悪かったらしく、早速KiroチームからKiroユーザーに向けて次のようなリクエストの使用量のカウント方法の修正と8月分の利用料金に関するメールが届きました。

この記事では、せっかくKiroチームから頂いたこのメールについて、簡単に整理してみようと思います

過剰にリクエストがカウントされるのは仕様ではなくバグだった

このセクションについて、メールに添付されていた本文は次のとおりです。

We fixed a metering bug causing requests to be miscounted
First, we have heard many of you were surprised by how quickly you were using included requests. We were surprised as well! We discovered that we introduced a bug when we rolled out pricing in Kiro where some tasks were inaccurately consuming multiple requests. We’ve deployed the fix for the metering issue that was causing the unexpected usage spikes many of you experienced.

先日の記事で書いたように、Kiroのオートパイロットを使用したら半日も経たずに一ヶ月分のSpecを使い果たしたという事が記憶に新しいですが、どうやらこれは想定された仕様ではなくバグだったようです

具体的にどう修正されたかはメールの本文からは不明ですが、先ほど実際に私が試したところそこそこ控え目な使用量の増え方になっているような気がします。次の画像はKiroに5件ほどタスクを完了させた際の使用量です。

後述しますが、Kiroチームも今回のバグはかなり深刻に受け止めているらしく、私が一週間前に半日で使い果たしたはずの使用量が完全にリセットされていました。

8月の使用量は一旦リセットされました

このセクションについて、メールに添付されていた本文は次のとおりです

We have reset your limits for August
We’ve also heard concerns that the current limits do not give you enough room to get meaningful work done. We believe that much of this was coming from the metering issue which was causing users to deplete their limits faster than intended. As such, we’ve also reset your limits included in your plan. We want to understand how you’re using Kiro and how our current plans are working for you.

先ほどのセクションでも少しだけ触れましたが、Kiroチームも今回の使用量のバグはかなり深刻に受け止めているらしく、私が一週間前に半日で使い果たしたはずの使用量が完全にリセットされていました

一週間前に8月分の使用量を半日で使い果たした私が先の例でKiroを再び試せたのは、上記のメールに書かれている通りのKiroチームの配慮のおかげです。

ありがとうKiroチーム!

また、Kiroチームはリクエストの使用量についてこれからも積極的にバグの修正と調整を行なっていく用意があるようで、これからの動きにも期待ですね。

8月に発生した利用料金はリセットかつ返金されます

このセクションについて、メールに添付されていた本文は次のとおりです

We are refunding you for charges incurred in August
Considering the confusion caused by the bug, we have decided to not charge for the month of August. Refunds will be rolling out starting​ Monday​, August​ 25. Below are FAQs on refunds, limits, and free usage during August. If you have additional questions, please join the conversation on our Discord.

私が今回のKiroチームの対応で最も評価したいのはこの点で、なんと8月に発生した利用料金までリセットして返金してくれるようです

私個人としては興味深いプレビュー版を試させていただいている身なので、Overagesを有効化して発生していた利用料金も支払ってもいいと考えていましたが、Kiroチームとしては今の段階では利用料金をユーザーに請求できる水準ではないと判断したようで全額を返金することにしたようです

KiroのようなLLMを多用するサービスはサーバーでの運用コストが非常に高いはずです。その中で、今回のような完全に身を切る対応を行なったのは天晴れとしか言いようがありません。

Kiroのユーザーを大切にする姿勢もとても好印象で、KiroチームがKiroをこれからも大切に育てていきたい意気込みが伝わってきます。

まとめ

以前も同じようなことを書きましたが、Kiroはまだプレビュー版で多くの機能が発展途上で安定していません

同時に、近い将来にはKiroのようなAI IDEを使用したソフトウェア開発が日常の光景になると考えられます。そのため、今からKiroなどのサービスを利用してAIエージェントの使い方に慣れておくことはとても重要です。

是非、この機会にKiroを試してみてください!

Kiroを使用していて発生したバグや機能追加のリクエストは次の公式リポジトリで行うことが可能です。Kiroのこれからの発展のためにも、是非このコミュティに参加してみてください!

Shinya

フリーランス。プログラマー歴10年以上。Amazoned Programmer (Amazonの企業文化に感銘を受けたプログラマー)。

仕事ではJavaとSQLとかを主に使ってアプリケーションを開発しています。BIツールを使用したビッグデータの可視化や解析から、AWSなどのクラウド技術の活用に興味があり、日々研究と研鑽を重ねています。このブログでは日々の学習のアウトプットを投稿していこうと思います。

暇な時にDart/Flutterのパッケージ開発やアプリ開発なども行なっており、OSSのatproto.dartを開発してたりします。

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